緑のネットワーク通信

2013.09.11

kemushi

夏休みにつくったビオトープ。先週の土曜日には水草など除けておいた生き物たちを池に戻しました。雨も降るなどして、少しずつ土や石もなじんできました。

 

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池のまわりにセキショウという草を植え、ドクダミを抜く作業をしているとき、何やら見慣れぬ丸い粒が池の底に沈んでいるのを発見しました。こんな貝いたかな?と思ってよく見てみると、あ!! 案の定、上を見てみると、クヌギの枝に群がっている毛虫(頭が黒、からだがオレンジ、毛が白、体長5~7cmくらい)。さすがに、写真をお見せするのは・・・と思い、葉が全部食べられちゃった枝の写真にします。でも、端っこにフサフサの毛が・・・。

 

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調べてみると、この毛虫は「ツマキシャチホコガ」という蛾の幼虫らしいことがわかりました。「シャチホコ」というところが興味深かったので成虫の画像も見てみましたが、意外とかわいい(すみません、私の主観です)。ちなみに、毒はないそうです。

 

2013.09.11

ドイツ研修旅行

夏休みに実施された「ドイツ研修旅行」のようすを紹介します。

ドイツ研修旅行後半のプログラムで人口10万人ほどの町トリアに来ています。トリア大学の下羽先生とは長年お世話になっていて日本語学の学生と交流をしています。日本語学科のドイツ人は400人ほどいて日独のかけはしになる人材が多方面に活躍しています。獨協中学・高等学校の生徒、東京家政大学の学生とトリア大学の学生と「外食・中食、内食の日本とドイツの違いについて3班に分かれ、パワーポイントによるプレゼンを二日かけて行いました。外食の定義、エンゲル係数の違い、農産物の価格の違い、食に対する意識の違いなど様々な新しい問題意識を共有できる貴重な体験をしました。自分たちがテーマにした本当の学びのプロセスが実感できたと思います。ドイツトリア大学生と家政大、獨協生のすばらしいコラボレーションスタディを体験しました。

 

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今日はトリア郊外にある「森の幼稚園」を訪問しました。自然環境をそのまま園庭にして子供たちに逞しい野外体験と自立的な教育的な働きがけを通じてより人間的な成長を助けてる有名な幼稚園です。卒園した子供たちの特性として「集中力がある」「健康でバランス感覚にすぐれている」「子供らしい情操が豊かである」などがあり、ドイツでも人気があります。インディアンのティピとよばれるテントのような家やコンテナハウス、コンポストトイレなどの施設を見学しました。その後トリア大学に戻り、東京家政大学と獨協中学・高校生とトリア大学ドイツ人大学生の混合チーム3班にわかれ、「ドイツで日本の中食を売り込むとしたらどのような方法があるか?」というテーマを企業戦略にした会議をパフォーマンスする課題が出されました。難しいテーマでしたが研修旅行の前に事前学習を重ねていた事、ホームステイを共通体験にしてきた事等で各班のチームワークができていて見事な寸劇発表が披露されました。東京家政大学尾崎先生の地球市民教育実践なスキルの高さと研修旅行参加メンバーの学びの高い意識がレベルの高い共同学習を成功させました。このような体験が参加者全員にとって、これからの学びに有意義であったことを願います。

 

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2013.09.05

ヒナ

雷雨の朝、教員室にびしょびしょの小さな段ボール箱を抱えて数名の中学1年生がやってきました。

 

話を聞くと、昨日の帰り道、駅に向かって歩いていたところ、鳥のヒナが街路樹の下に落ちているのを発見したのだそうです。親鳥が来ないかとしばらく見守っていたのですが、やって来ず、そのまま放置するのもかわいそうなので段ボールの箱を探してきて、ティッシュペーパーを敷き詰めて、ヒナを移してあげたのだそうです。

そして今朝の雷雨。大丈夫だろうかと心配になって、昨日置いて帰った場所に行ってみると、段ボールのなかにはやはりずぶ濡れのヒナが。このままではヒナが死んでしまうと思い、どうしていいのかわからなくなった中学1年生は、とりあえず段ボールごと学校に持ってきたのだということでした。

 

体温の低下が心配だったので、新しい段ボールに新聞紙とトイレットペーパーを敷き、ベッドを作ってあげました。今日一日は生物室に置いておき、帰りに獣医さんのご家庭に連れて行ってもらえることになりました。

小さな命に目を向け、なんとか救おうとした気持ち、その気持ちに動かされて行動したこと。そしてそれが本校の生徒であったこと、とてもうれしく思います。なんだかホッとした朝でした。

 

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2013.09.02

南相馬市訪問

震災後本校の屋上緑化でつながりのある南相馬市へ、今年の夏は生徒会執行部の諸君が訪問しました。

 

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瓦礫はだいぶ片付いたものの、2年半前にすべてが失われ、2年半もの間ずっと時間の止まっている空間を目の当たりにして、彼らはショックを受けたようでした。

 

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現地では、忙しい時間を割いていただき小高中学校の生徒会の皆さんと意見交換の時間をもつことができました。校舎はまだプレハブの仮設校舎です。生徒さんからは「大人の声ではなく、私たちの声を聴きに来てくれたことがうれしい」との言葉もいただきました。

 

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その後、風評被害に揺れる農家を訪問し、出荷作業のお手伝いをしながら、南相馬の農業はどのような状況なのかをうかがいました。

最後は、市役所で教育長を表敬訪問し、震災当時の話や、幼稚園から高校までの現状、今後の見通しについてのお話をお聞きすることができました。

 

今回の訪問で感じたのは、復興とは言いながら原発の影響などでなかなか作業が進まない現実、都会で流れているニュースと現地のニーズのギャップ、それでも負けないで頑張っている南相馬の皆さんの力でした。

私たちは、今回自分たちの見て、聞いて、感じたことを学校に戻って必ず伝えると誓って帰ってきました。今回の訪問レポートは、9月21日22日の文化祭で詳しく報告できると思います。ぜひお越しいただき、被災地の「今」を知ってください。