緑のネットワーク通信

2015.08.29

第16回全国高校生自然環境サミット開催

開催校として名乗りをあげてから2年。その時間を十分に使えたとはいえませんが、紆余曲折ありながらも準備を進め、夏真っ只中の8月4日(火)~6日(木)2泊3日で、第16回全国高校生自然環境サミットが開催されました。

 

今回の参加エントリーは過去最多タイの14校。北は北海道から南は沖縄まで、田舎から都会から、それぞれ生まれ育った土地の自然環境が異なる高校生たちが集まりました。今回のテーマは「東京の自然の成り立ち」です。

 

1日目のフィールドワークでは、獨協周辺にある自然と地形との関係を探りました。

 

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東京区部は坂の多い地域です。台地と低地をつなぐところに坂があり、その傾斜地の自然は様々な歴史のなかで今に残されてきました。獨協中・高はそんな場所にあります。

 

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顔を合わせるのもはじめての高校生たち。緊張のなか、最初はフィールドワークの振り返りもぎこちなく感じます。

 

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夜は、代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターに会場を移して、グループでまとめをしていきました。

このサミットは、高校生が実行委員会を組織し、高校生が運営していきます。フィールドワークのガイド役もワークショップでのファシリテーター役も高校生です。

 

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 一夜明けて2日目。午前は3つのグループに分かれて異なるフィールドワークをしました。東京の自然の成り立ちを考える上で必要な要素に気づいてもらうのがねらいでした。

 

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午後は、全員光が丘公園に集合。フィールドワークと、東京の自然の成り立ちに関する講演を聞きました。

 

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2日目の夜は、いよいよまとめのワークショップ。2日間の体験を通して、東京の自然はどのように成り立っているのか? 東京に自然と呼べるものはあるのか? 東京に自然は必要か? などという問いについてディスカッションをしていきました。

 

たしかな答えのない問題に取り組むのは少々苦手なようでした。ファシリテーター役の高校生も、当初想定していた視点や方向とは異なる議論になると、困って、

 

「先生、うちの班話がカオスなんです。」

 

と言ってきます。

 

「そうか、それはいいことだね。」

 

「・・・???」

 

最初は不安そうな獨協生でしたが、次第にそれがこのサミットの醍醐味だと少しずつわかってきたようでした。自然との共生を考えるときにあらかじめ決まった答えなどないのだということです。もちろん二者択一的なものでもありません。

 

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3日目は、各校単位のグループに戻って「自然環境宣言」を考えます。このサミットを通して体験したことをもとに、自分たちが地元に帰ってどのような活動をしていくのかを考え、宣言してもらいます。今年は環境川柳と題して、五・七・五にまとめてもらいました。

 

はじめはカタイ表情だった高校生たちも、最後の記念写真ではみんな笑顔です。解散後も名残惜しそうに語り合っていました。これも毎年のサミットでおなじみの光景。

 

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参加者全員が帰路についた後、実行委員みんなで写真を撮りました。この看板、全体の集合写真では出し忘れちゃいました。それだけのみんないっぱいいっぱいだったのかもしれません。何とも言えない充足感がうかがえる一枚ですが、たしかにこのサミットで一番成長したのは実行委員の諸君なんでしょう。準備から当日3日間までを通して時には厳しい局面も多々あったけれど、放り投げずにみんなで力を合わせてやってきました。高校生として最高の夏だったのではないでしょうか。

 

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