緑のネットワーク通信

2013.09.02

南相馬市訪問

震災後本校の屋上緑化でつながりのある南相馬市へ、今年の夏は生徒会執行部の諸君が訪問しました。

 

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瓦礫はだいぶ片付いたものの、2年半前にすべてが失われ、2年半もの間ずっと時間の止まっている空間を目の当たりにして、彼らはショックを受けたようでした。

 

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現地では、忙しい時間を割いていただき小高中学校の生徒会の皆さんと意見交換の時間をもつことができました。校舎はまだプレハブの仮設校舎です。生徒さんからは「大人の声ではなく、私たちの声を聴きに来てくれたことがうれしい」との言葉もいただきました。

 

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その後、風評被害に揺れる農家を訪問し、出荷作業のお手伝いをしながら、南相馬の農業はどのような状況なのかをうかがいました。

最後は、市役所で教育長を表敬訪問し、震災当時の話や、幼稚園から高校までの現状、今後の見通しについてのお話をお聞きすることができました。

 

今回の訪問で感じたのは、復興とは言いながら原発の影響などでなかなか作業が進まない現実、都会で流れているニュースと現地のニーズのギャップ、それでも負けないで頑張っている南相馬の皆さんの力でした。

私たちは、今回自分たちの見て、聞いて、感じたことを学校に戻って必ず伝えると誓って帰ってきました。今回の訪問レポートは、9月21日22日の文化祭で詳しく報告できると思います。ぜひお越しいただき、被災地の「今」を知ってください。

 

2013.08.06

新しいビオトープへ

ビオトープ改良工事がほぼ終わりました。緑のネットワーク委員を中心に生徒と教職員が力を合わせてつくった新しいビオトープは、永井前校長先生の目指した武蔵野の自然モデルを継承しています。初代獨協ビオトープとの大きな違いは、池→小川→池だったものを小川→池→池としたところ。傾斜をつけて小川のせせらぎを強調し、変化に富んだ空間をつくることにより、より多様な生物の生息を可能にしようという試みです。

 

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工事直後は、まだ草も生えておらず遮水シートが露出していますが、1週間ほどようすをみて生き物たちを池に戻し始める予定です。そんな池でも、早速トンボがやってきていました。オオシオカラドンボでしょうか。

 

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2013.07.31

ビオトープ改良工事はじまる

本日より、獨協ビオトープの改良工事が始まりました。

 

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初日の今日は、ビオトープのなかにいる生き物たちの救出作戦でした。

 

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まず、池の水を抜きながら、メダカやカワニナ、ヤゴたちを救出。次に、水草などを刈りながら、セリ、オモダカ、コウホネなどを救出。

 

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救出した生き物たちは、たらいに入れて工事中一時退避していてもらいます。意外といろんな生き物たちがいることもわかりました。

 

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2013.07.31

全国高校生自然環境サミット

7月27日から29日まで、全国高校生自然環境サミットに参加してきました。今年で第14回となるこのサミットは、全国から環境教育、特に自然環境に関心の高い学校が集まり、毎年開催地の自然との豊かな触れ合いを通して、自然環境について考えるという会です。今年の開催地は沖縄でした。

 

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開催校の沖縄県立辺土名高校の自然体験プログラムを中心に参加者みんなで沖縄の自然を満喫しました。

 

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海での生き物観察、山原の森のナイトウォーク、川での生き物観察、カヌー体験、と自然との触れ合いを共有した上で、この自然の良さをどう伝えていくのかといったテーマでグループに分かれてワークショップも行いました。

 

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沖縄の自然を知ることで見えてきた、それぞれの地元の自然。いや、見えていない自然があることに気づかされたのかもしれません。

 

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都会の自然とは・・・。本校の代表3名は、新たな課題を見つけて東京に帰ってきました。今後の彼らの活動が楽しみです。

 

 

2013.07.19

ビオトープ改良工事~まずは測量

先日のビオトープ勉強会を受けて、ビオトープ改良工事が決まりました。先日お世話になった安倍さんにも来ていただき、今のビオトープを見てもらいました。

新しいビオトープの設計をするために、まずはみんなで測量して簡単な図面をかきました。作業は夏休みに行います。

 

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2013.07.11

ビオトープ勉強会

昨日、緑のネットワーク委員会では、ビオトープ勉強会を実施しました。放課後、練馬区の光が丘公園にあるバードサンクチュアリーに向かいました。

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ここには、獨協ビオトープとは比べ物にならないくらいの大きさのビオトープがあります。普段平日は公開していないのですが、今回は特別にここを管理されているNPO法人生態工房さんにご協力いただき、ビオトープの見学と維持・管理のノウハウなどについての学習会を開いてもらいました。

 

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講師の安倍さんの話はアカデミックで具体的で、とても興味深いものでした。いろいろな話を聞くうちに、みんな獨協ビオトープの抱える課題について考え始めました。今、獨協ビオトープは遷移が進み、かつての生態系が失われつつある現状です。管理という面でも初期にそれをあまり想定していなかったことがここにきて状況を難しくさせています。この先も「ビオトープ」として豊かな生態系を維持していくためには、何をする必要があるのか、気づいた人もいるようでした。

 

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学習会が終わって解散する頃には「改良が必要なんじゃないか?」「いっそつくり直すくらいの方が・・・」という声も。委員の生徒たちは、獨協ビオトープができたとき(8年前)を知らない世代です。ビオトープはつくるときが一番面白い。そしてそこに多くの学びが生まれる。生徒たちの気持ちは未来に向きはじめたようです。教員もそれに応えて、獨協ビオトープは新たな挑戦をする必要があるのかもしれません。じゃあ、いつやるか? ・・・

 

2013.07.11

モンゴルより

今日は、モンゴルからお客様がお見えになりました。モンゴル第53学校の教頭先生と生徒さん2名、共同プロジェクトを進めている埼玉大学の先生です。降水量の少ないモンゴルで食物栽培に活かせるのではないかということで、本校の屋上緑化を視察しにいらしたのです。

 

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屋上緑化の見学では、本校生徒の説明を興味深く聞いていらっしゃいました。ゴーヤやスイカ、カボチャといった野菜も珍しかったようで、写真もたくさん撮っていました。特に給水システムに関心を示され、質問も。

 

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猛暑のなかの見学のあとは、本校の緑のネットワーク委員会の生徒たちと理科室で交流会を行いました。モンゴルの生活や農業について説明をしてもらったり、日本とモンゴルの文化の違いについても話題が出て、充実した時間を過ごすことができました。

 

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2013.07.09

猛暑の影響

梅雨明け直後のこの猛暑。私たち人間にも厳しい日々が続いていますが、屋上緑化のゴーヤたちにもかなり過酷な状況だったようで、いくつか枯れ始めています。え!?ゴーヤは沖縄でも育つんじゃ??と不思議な感じがしますが、試しに水温を測ってみると、給水管の水で42℃。もうお風呂ですね。

 

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土のなか、約10cmの深さで39℃ちょっと。やはりお風呂ですね。

 

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つまり、このゴーヤたちは、根が気温よりも高い温度(お風呂くらい)にずっとつかっていることになります。茎や葉よりも根の方が温度が高いということ。通常の栽培法では、地面に上から水をかけるので地中の方が温度が低いはずなのですが、本校の給水システムではその逆の状況が起こることがわかりました。根にとっては、想定外の環境だったのかもしれません。このあたりはもう少し研究してみなければわかりませんが、今後改良の余地もあり、生徒たちにとって、よい教材となりそうです。

ちなみに、屋上のコンクリートの表面温度を放射温度計で測ってみると・・・

 

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16時でこれですから、日中の最高は何℃だったのでしょうか。

 

2013.06.29

追肥作業

今日は梅雨の晴れ間でよく晴れました。雨じゃなくてよかったけれど、この作業にこの日照りは少々きつかった。屋上緑化のプランターに土と肥料を足す作業を緑のネットワーク委員会の生徒が行いました。これでゴーヤのカーテンもまた元気に伸びていくと思います。作業のごほうびは、ゴーヤやスイカ。それぞれおいしそうになった実をもいで持ち帰りました。

 

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2013.06.28

宇宙トマト

昨年9月に開催された天体観測会で講師の方から「宇宙朝顔」と「宇宙トマト」の種をいただきました。この種たちは、スペースシャトルとともに宇宙を旅した種たちの子孫。特に宇宙トマトの種は、1984年に打ち上げられた後人工衛星に収納して宇宙に放出され1年後に回収されるはずだったもの。「はず」というのは、その後チャレンジャーの爆発事故があって回収が大幅に遅れ、5年9か月間も宇宙を漂うことになってしまったからです。

今日は、ここまで育った苗を、希望した生徒に分けて持ち帰ってもらいました。夏の間各家庭で育ててもらって、実がなったらその種をもらう約束です。みんなうまく育てられるかな。学校でも挑戦してみようと思います。

 

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と、いうことで、屋上緑化のトマトコーナーの端っこに1つ空席を見つけたので、早速植えてみました。風が当たる場所で少々心配ですが、なんとか育ってほしい。

 

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